もし大本営発表で虚偽報道がなかったら
太平洋戦争中の戦況を伝えた大本営発表ですが、ミッドウェイ海戦での敗北の頃から戦況悪化を隠蔽しようと虚偽報道が目立つようになりました。もし、ミッドウェイ海戦以後の戦況悪化を隠蔽せず素直に報道していたら?
- 遅くとも1945年3月までには無条件降伏していた。
- あの頃の軍の体質を踏まえると政府などの反対を押し切って戦争継続というほうがありそう。
- 大戦による死者数も史実よりずっと少なかった。
- その分団塊の世代の人数がやや減っていた。
- 国民の士気は大幅に下がり、戦争を止めるべきという声が高まっていた。
- もしくは、「米英打倒」を掲げ、愛国心をあおる人間が出てきて、生産力が上がる。
- 愛国心だけでどうにかなるような状況だったとは思えないが…。
- ドイツのゲッベルスは不利な戦局も敢えて報道する事で国民の士気向上を図ったという。もし日本にプロパガンダの天才がいればあるいは…?
- 石油、金属、食料などの戦争継続に必要な物資が本土にほとんどない状態だったので結局どうにもできなかった。
- もしくは、「米英打倒」を掲げ、愛国心をあおる人間が出てきて、生産力が上がる。
- 青年将校によるクーデターか共産党員の蜂起、あるいはその両方が企てられ、政府や軍部も国民を統制できず国内は混乱に陥る。これに乗じて連合国が激しく日本を攻撃し、敗戦の痛手は史実より更にひどいものとなった。
- 1933年の転向声明の影響で共産党はほとんど機能停止状態だったので「共産党員の蜂起」はおそらく不可能だった。
- 少なくとも陸軍将校によるメディア掌握は行われていただろう。
- 「玉砕」「転進」などという日本語の知名度は史実より遥かに低かった。
- そもそも大本営発表が全部本物だったら日本が勝ってる
- 三秒くらい考えて意味が分かった
- たとえ大本営発表が全部本物だったとしても米軍の生産力が高すぎて日本軍の全盛期の数倍の戦力を確実にそろえられるのでせいぜい局地的には善戦しているけど大局的には敗走状態ということになる。
- そうでもない。大本営発表が全て本物だったとすると、アメリカは空母100隻近く、戦艦40隻以上が沈んでいる計算になるらしい。アメリカが艦艇を生産するそばから沈めていることになるのでアメリカ海軍といえども壊滅状態。対して日本の喪失は大本営発表上は空母・戦艦各数隻。さすがにこれなら負けない。
- 空中から配布されたビラは・・・?
- 米軍の飛行機が撒くビラと日本軍の発表に違いがないので特に何も起こらない。
- アメリカ側も虚偽報道をおこなわなかったらだけど。
- 戦果報告以外に日本側の思想への批判や日独の離間を図るものなども存在していたのでそれらによる影響がもっと大きかったのでは。
- 米軍の飛行機が撒くビラと日本軍の発表に違いがないので特に何も起こらない。
- 敗戦発表の音楽の種類が増やされていた。
- 「海行かば」ばかりになってしまうため負け方で曲を分けるようになった。
- 終戦間際になると「卑劣なる醜敵鬼畜米英軍は・・・」などと枕詞が増量されていた。
- 本土空襲時には「×月×日~市にて敵軍は帝国臣民○○人を虐殺せり」などと報じられた。
- 「天皇陛下の赤子」という表現もけっこう使われた。
- 場合によってはノーベル平和賞を取っていたかも。
- そこまではいかずともまともな報道を守ろうとした人々の苦闘が半藤一利あたりの著書で描かれていた。
- 歴戦の兵の多くが戦死し戦況確認が困難になってからは訂正の報道も多くなった。
- 場合によっては「敵方の被害不明」と報じられたままそれっきりということもあった。
- 「大本営発表が終始正確だったのは昭和天皇のおかげ」という伝説が誕生していた。
- 国民の士気を維持するため必死で「軍神」探しが行われた。
- 空襲下の美談についてもまた然り。
- 日本軍のことなので大本営発表が原因で敵に今後の作戦動向が推測されてしまうというような事態も一回は発生していた。