世界最後の日を迎えたとき

日本人はとりあえず貯金を総て下ろしたものの、何に使うべきか悩んでいるうちに世界が滅んだ。
- 悪あがきはしない。
  - 平和な民族ですね。
- みんなで「海ゆかば」を歌った。
  - 君が代かもしれない。
- とりあえず辞世の句を読んだ。
アメリカ人は「どうせ死ぬのなら」と戦争を始めた。
- そしてどうこうしているうちに世界が滅んだ。
- というかアメリカ人が世界を滅ぼした。
- 滅亡直前にマントをなびかせる謎の男が現れ、世界は救われた。
- いつも以上にバカ喰いして窒息死した。
- 教会に熱心なオバさんたちは「救世主が現れる」と興奮気味に説いて回った。
スペイン人は寝た。
ロシア人は飲みまくった。
- しかも「明日は二日酔いにならないぞ！」と喜んだ。
イタリア人はナンパした。
フランス人はどうやったら芸術的な最期が迎えられるか考えた。
イギリス人はとりあえずティータイム。
- 最後の晩餐が自国のマズい料理で減衰してしまった。
ドイツ人は科学技術を駆使して食い止める方法を考えた。
- あの偉大なる青い狸の母国に協力を要請した。
ブラジル人は「それがどうした？」といつも通りカーニバル。
インド人は一斉にガンジス川に向かった。
スウェーデン人はセックスを始めた。
大阪人は阪神の選手応援歌メドレー。
北朝鮮人は偉大なる将軍様より先に死ぬため東海に飛び込み自殺。
- と見せかけて、将軍様が飛び込んでくれるかどうか息を潜めて待っていた。
イスラム原理主義者は「世界最後だから」と世界中でテロを起こす。
タイ人は騒ぐよりマシとずっと微笑んでいた。
北海道人はとにかくジンギスカンを食べる。
デンマーク人はとりあえずレゴで遊ぶ。
中国人は今まで食べたくて食べたくて我慢していたパンダを〆て食べた。
韓国人は日本に謝罪と賠償を求めた。
- だが賠償を貰っても使いようがなかった。