物質
独立済み[編集 | ソースを編集]
元素単体[編集 | ソースを編集]
化合物[編集 | ソースを編集]
有機化合物[編集 | ソースを編集]
- 一般的には炭素を含むものという認識だが、炭素を含んでもそれにならないものも多くある。
- 炭素単体、一酸化炭素、二酸化炭素、炭酸塩、シアン化水素、シアン化塩がそれにあたる。
- 燃やすと二酸化炭素が出る。その時のエネルギーがあまりにも大きいので、「燃えるもの」とされている。
- ただし、あまり火力が強くないとすす(炭素)だけ残ることも。
- 一般的に非金属と金属の化合物はイオン性化合物となる。有機化合物も同様のものも多いが、共有結合性化合物も多くある。
- 有機金属と錯体が挙げられる。前者は水と激しく反応する。
炭化水素類[編集 | ソースを編集]
- どんな結合を持つかで名前が変わる。
- メタン、エタン、プロパン、ブタン…など二重結合のないアルカン
- エチレン、プロピレン、ブテン…など二重結合を持つアルケン
- アセチレン、ブチン、ペンチン…など三重結合を持つアルキン
- これらを燃やす(酸素と反応させる)と二酸化炭素と水が生成する。
- このとき発生する熱があまりに大きいものだから燃料として使われる場合が多い。
- 炭素数が増えるほど重いため蒸発しにくくなり、結果沸点や融点が下がる。
- 枝分かれがあると分子が整列しにくくなるので、さらにこれらが下がる。
- C-H結合を形成する電子軌道は炭素のp軌道と水素のs軌道が混成する。s軌道よりp軌道の方が電子と原子核が遠くなるため水素を離しにくくなる。
- 逆にいえば混成の度合いの低いアルケンやアルキンはアルカンより酸性度が高い。特にアルキンは強い塩基(ブチルリチウムやリチウムアミドなど)で水素を引き抜くことができる。
- ただし、水素を引き抜いた金属化合物を作りたいなら、直接水素を抜くよりも臭素化してリチウムと反応させた方が効率的である。
メタン[編集 | ソースを編集]
- 炭化水素の中で一番軽いもの。(同じモル数で比較すると)燃やしたときの二酸化炭素も一番少ない。
- 気体で燃料としても活用されている。
- 微生物により有機物が分解されるとこれができる。池の底のヘドロなどにたまっており、傘などで突っつけば泡になって出てくることも。
- 最近は海底にこれが凍ったものとしてメタンハイドレートが注目されている。
- 化学式はCH4である。
エチレン[編集 | ソースを編集]
- アルケンの中で一番単純なものである。
- 熟した植物が発する気体である。
- 他の植物を早く熟す効果を持つ。
- 袋に熟したリンゴと一緒にまだ熟していないバナナを入れて密閉しておくと、バナナが熟す。
- 同様の理由で、花屋ではショーケースにエチレンが充満しないように工夫している。
- ポリエチレンの原料。電気的中性で双極子モーメントもないので、ラジカルを作ってあげれば勝手に連鎖重合する。
- ラジカルを作るための開始剤として代表的なのが過酸化ベンゾイル。
アセチレン[編集 | ソースを編集]
- アルキンの中で一番単純なものである。
- カーバイド(炭化カルシウム)と水を反応させると発生する。副生成物として水酸化カルシウムができる。
- カーバイドに水滴を落として、発生したアセチレンに火をともすのがアセチレンランプ。
- あるいは手塚治虫作品に登場する頭にローソクをのっけた悪役。
- カーバイドに水滴を落として、発生したアセチレンに火をともすのがアセチレンランプ。
- 酸を触媒にして他の物質を付加させることができる。このときエチレンの一報の炭素を置換した物質ができる。
- アクリロニトリルや酢酸エチレンなど工業的に有用な物質の原料である。もちろん付加重合により高分子にもなる。
- ただし、水を付加した場合はビニルアルコールでなくアセトアルデヒドになる。ケト体はエノール体より大幅に安定なためである。
- 溶接に使われる。
エステル[編集 | ソースを編集]
- アルコールとカルボン酸がくっついたもの。
- (結合の種類が違いので正確には違うが)カルボン酸のアルコール塩のような構造をしている。実際カルボン酸塩とハロゲン化アルキルを反応させるとこれができる。
- 有名な合成法はアルコールとカルボン酸を混ぜて硫酸で脱水するものだが、上記のようにカルボン酸塩を用いるものやカルボン酸塩化物・酸無水物などを用いるものもある。
- いい匂いのするものが多い。もととなるカルボン酸が変なにおいでも、それが嘘だったかのようになる。
- いわゆる脂肪は炭素数の多いカルボン酸とグリセリンのエステルである。
- 逆に酸性水溶液で処理すればアルコールとカルボン酸に戻る。水酸化ナトリウムと反応させるとよく反応して分解する。これを「けん化」といい、せっけんを作る反応である。
酢酸エチル[編集 | ソースを編集]
- おそらく一番メジャーなエステル。
- 有機溶媒として、色々な有機化合物を溶かすのに用いられる。
- 水溶するものとしないものに分けて分離操作をするとき、水と一緒に使うことも多い。
- アルコール由来のエチル基にある1つの水素を臭素にしたブロモ酢酸エチルはWittig反応の原料として用いられるが、催涙性がある。
アミド[編集 | ソースを編集]
- こちらはカルボン酸とアミンがくっついたもの。
- 同じくカルボン酸とアミンを硫酸で脱水するものやカルボン酸塩化物、酸無水物を使って合成する方法もある。
- アミド結合は生体分子のときのみ「ペプチド結合」と呼ぶ。
アルコール[編集 | ソースを編集]
- 炭化水素の水素がヒドロキシ基(-OH)に置き換わったもの。
- 水も-OHが付いているが、アルコールには分類しない。
- 日常生活ではアルコールというと主にエタノール、特に酒類のことをさす。
- ヒドロキシ基が1つのものがメジャーだが、それ以上あるものも多く存在する。
- 酸化するといろいろなものに変化する。
- 1級アルコールはアルデヒドを経てカルボン酸に、2級アルコールはケトン(過酸や過マンガン酸カリウムなどでエステルにもなる)に、3級アルコールは酸化すると炭素骨格がバラバラになる。
- ナトリウムやその水素化塩で水素を解離してアルコキシドになる。
- 水酸化ナトリウムでも解離できないことはないが、解離しやすさは水とほぼ同じなので、効率が悪い。
- 解離しやすさが水とほぼ同じなので、水に溶かしておけばヒドロキシ基の水素が激しくつけ変わる。これを利用して重水中に入れておけば重水素化されたアルコールとなる。1H-NMRでは重水素を検知しないためこれによって信号が消失するが、これがヒドロキシ基の見分け方になっている。
- ただし、フッ素をつけるなどするといわゆる酸と同じ解離のしやすさを持つようになる。
- 反応してエーテルやエステルなどになる。
- 下記の糖もアルコールの1種である。
- ヒドロキシ基を多く持つポリオールと金属微粒子を混ぜておくと酸化抑止の効果を持つ。これを用いて安定でない化合物の微粒子を合成できる(ポリオール法)。
- 代表的なのはメチルとエチル。
- メチルを飲むと目、散る。単なるダジャレでは済まない。
- ニコチンと共に、未成年の摂取は禁止されている。
- 強制摂取が20世紀末頃から問題に。
メタノール[編集 | ソースを編集]
- 一番小さいアルコール。
- 体には危険で、これを飲むと視神経がやられ失明する。大量に飲むと死ぬ。
- 昔、エタノールの中にこれが混ざっており、酒を飲んで失明する人が多かったんだとか。
エタノール[編集 | ソースを編集]
- アルコールと聞いて一番連想しやすいもの。
- その通り、酒の主成分である。
- アルコキシド塩もメジャーで、アルドール反応などによく使われる。
- 工業用エタノールにはメタノールが混じっているので飲んではいけない。また、昔は安酒にメタノールが混じっており失明する人が後を絶たなかったんだとか。
- 化学の教授から、「実験室にあるエタノールの価格が3段階だったら、飲むときは真ん中の値段のやつを飲め」というジョークを教わった。
- 安いもの……酒税を回避するためにメタノールなどを添加してある(変性アルコール)。絶対に飲むな。
- 真ん中……エタノール水溶液を限界(度数96%)まで蒸留したもの。不純物は水だけだろうから害なし。
- 高いもの……↑のエタノール純度をさらに上げるために、ベンゼンを追加して抽出蒸留している。微量のベンゼンが残っているかもしれない。
- 化学の教授から、「実験室にあるエタノールの価格が3段階だったら、飲むときは真ん中の値段のやつを飲め」というジョークを教わった。
エチレングリコール[編集 | ソースを編集]
- ヒドロキシ基を2つもつアルコール。
- 車の不凍液に使われている。
- ペットボトルの「PET」、ポリエチレンテレフタレートの原料のひとつ。
グリセリン[編集 | ソースを編集]
- ヒドロキシ基を3つもつアルコール。
- 炭素数の多いカルボン酸とエステルを作ったものがいわゆる脂肪である。
- 硝酸を用い硝酸エステルを作ってできるのが、あのニトログリセリンである。
- 爆薬が有名だが、服用すると分解してできる一酸化窒素が血管を広げるため、狭心症にも効果がある。
アルデヒド[編集 | ソースを編集]
- 一酸化炭素の片方に水素が付いた官能基(アルデヒド基)を持つ有機化合物。
- 実際、一酸化炭素からアルデヒドを合成する工業的製法が確立している。
- 1級アルコールの酸化で得られるが、これを得られる酸化剤(デス・マーティン・ペルヨージナンや二クロム酸カリウムなど)とそうでないもの(過マンガン酸カリウムなど)がある。
- ここで止められない酸化剤を用いるとカルボン酸を生成する。
- 還元性が強く、別のものを還元する代わり、自身はカルボン酸になる。
- 1級アミンと反応させると窒素・炭素二重結合を持つイミンまたは窒素となりの炭素に炭素・炭素二重結合を持つエナミンができる。
- 銀鏡反応やフェーリング反応を起こし溶液の色を変える。これも自身が酸化し試薬を還元したのが原因である。
ホルムアルデヒド[編集 | ソースを編集]
化学式:HCHO 分子量:30
- アルデヒドの最小単位。
- いわゆる「ホルマリン」はこの水溶液である。
- メタノールを摂取すると失明するが、それはこれが原因である。
- といわれていたが、近年の研究だと、ホルムアルデヒドは即座に代謝されてギ酸になるため、原因はギ酸の方ということになっているらしい。
- アルデヒド基以外に炭素がないのでエナミンを生成する反応が起こらない。アミンが結合しただけのアルコール止まりになる(それに水素イオンが結合したものと平衡にはなるが)。
- 構造式はめちゃくちゃ覚えやすい。
- ただ結構危険。
- シックハウス症候群の代表的な原因物質。
アセトアルデヒド[編集 | ソースを編集]
- エタノールが酸化されると出る…つまり酒を飲むと出る。
- 酒を飲んだ直後自分から酸っぱい匂いがしたら、それがアセトアルデヒドである。
- アセチル基を持つため、ヨードホルム反応を起こす。
ケトン[編集 | ソースを編集]
- アルデヒドは一酸化炭素の片方が水素だったが、こちらは両方に炭素鎖を持つ。
- おおむねアルデヒドと同じ生成法や反応をする。
- ただし、アルコールから酸化して作る方法はアルデヒドよりずっと容易である。ケトンをさらに酸化する酸化剤はほとんどない。
- これ以上酸化するには過酸や過マンガン酸カリウムが必要で、それを用いるとエステルになる。
- 炭素・酸素二重結合をもつ「ケト体」が一般的だが、ほんのわずかに炭素・酸素単結合とその隣に炭素・炭素二重結合をもつ「エノール体」が存在する。エノール体はフェノールのような高度に安定化した分子でなければ存在しない(フェノールはケト体では不安定ではないもののエノール体が極めて安定なためほとんどない)。また、強塩基でエノール体の酸素に負電荷をもつイオン(エノラートイオン)を形成できる。
- エノラートイオンも酸素と反応する例はほとんどなく、二重結合を持つ炭素と反応する(アルドール反応など)。
アセトン[編集 | ソースを編集]
- ケトンの最小単位。
- 水にはよく溶けるのだが、逆にこちらが多くあると水を吸収する。
- (日本では)実験器具を洗ってくれる担当の人はいないので実験したら自分でお片付けをする必要がある。そんなとき一般的なガラス器具(容量の精密測定を目的としないもの)は洗剤とブラシで磨いた後水洗いしたのちドライヤーで乾かすのだが、これだと時間がかかってしかたない。しかし水洗いした後これで洗えば乾いた状態になる。廃液が多くなるが気にしない。
- 試験管に油性ペンで番号などを書き込んだ時もアセトンでぬぐって消す。
- 手にかかると水分が失われるので注意。
- このとき熱も吸収する(アセトンと水の蒸発熱)。かなり冷たくなる。10℃くらいまで下げられる。
- (日本では)実験器具を洗ってくれる担当の人はいないので実験したら自分でお片付けをする必要がある。そんなとき一般的なガラス器具(容量の精密測定を目的としないもの)は洗剤とブラシで磨いた後水洗いしたのちドライヤーで乾かすのだが、これだと時間がかかってしかたない。しかし水洗いした後これで洗えば乾いた状態になる。廃液が多くなるが気にしない。
- フェノール製造の副産物として安く手に入るので、研究室・実験室では最もお手頃な有機溶剤として使い倒されている。
- このフェノール製造法は高校化学で習う(クメン法)。
カルボン酸[編集 | ソースを編集]
- 一般的に有機化合物は中性(というか水に溶けない)だが、こちらは水にわずかに溶けて酸性を示す。
- もちろん、塩基性物質と中和反応も起こす。
- カルボキシル基以外についているもので酸性度は上下するが、一般的にはフェノールや炭酸より強い酸である。
- 従って炭酸塩を入れておけば二酸化炭素を生じて塩となり水溶する。また、フェノキシド塩に高圧二酸化炭素と触れされるとカルボン酸とフェノキシド塩の部分が同一分子上に現れるが、この理由により水素と金属イオンを交換する。
ギ酸[編集 | ソースを編集]
- カルボン酸の最小単位。
- カルボン酸でもあるがアルデヒドでもあるので、還元性をもつ。
- 文字通り蟻の毒に含まれている。
- 1級アルコールを最後まで酸化してできるカルボン酸に対応するものがこれだが、アルデヒドでもあるのでさらに酸化して炭酸になる。しかし炭酸は不安定なので二酸化炭素と水に分解する。
- メタノールを飲んではいけないのは、体内でこれになるから。
酢酸[編集 | ソースを編集]
化学式:CH3COOH
- 2番目に小さい酸。酢の主成分。
- 高校化学では有機化合物の分野に入る前に酸として登場する。どうしてC2H4O2とまとめて書かないのかと一度は疑問に思う。
アミン[編集 | ソースを編集]
- アンモニアの一部水素を炭素鎖にしたもの。アルコールと同様炭素鎖の個数で1-3級に分けられる。
- 4級もあるが、これはアンモニウムイオンとなり、塩を形成する。
- 窒素原子の不対電子により塩基性を示す。
有機金属[編集 | ソースを編集]
- 有機化学で生態系有機分子と並んでホットなテーマ。
- 最近はノーベル化学賞にもなった鈴木・宮浦カップリングに続いてパラジウムを使うものが人気。
- 金属と化合する有機分子の部分からしてイオン性になりそうだが、共有結合性のものも多くある。
- 有機合成に使うのはこの共有結合性化合物のみ。
- 結合様式はどうであれ、水と激しく反応して有機分子と金属水酸化物が得られる。
- うち、アルキルリチウムとアルキルアルミニウムは危険物第3類(禁水性・自然発火性)となっている。
- 一般的にはその有機金属を他の有機物と反応させて炭素鎖同士をつなげるのが目的である。しかし合成中にできた有機金属と原料が反応して意図しないものができてしまうこともある。
- 目的物が酸や塩基であるなら簡単な試薬で分離できるが、それ以外だと蒸留したり色々必要になってくる。
- ポルフィリンやクロロフィルなど、錯体とされるものは比較的安定である。
- 一般的な有機金属は金属と有機分子の部分が1対1に結合しているが、この化合物は金属が有機分子に囲まれ多くの結合を作っている。
アルキルリチウム[編集 | ソースを編集]
- ハロゲン化炭化水素と金属リチウムを反応させるとできる。
- メジャーなのはブチルリチウム。
グリニャール試薬[編集 | ソースを編集]
- 上記・アルキルリチウムとマグネシウム塩を反応させたり、ハロゲン化アルキルを金属マグネシウムと反応させるとできる液体。
- 後者の方法が一般的だが反応させづらい。ただ試薬を混ぜるだけでは不十分で、加熱を要する。しかし一度反応が始まればあとはスムーズに進む。
- やはり水とは激しく反応する、つまり水を吸収して使い物にならなくなるので、合成から反応まで水が入らないよう配慮する必要がある。
- 具体的には吸湿剤の塩化カルシウムを詰めたガラス管を接続したり溶媒の水分を極限まで減らしたりする(ナトリウムで吸水や蒸留したり保管に気をつけたりする)。
- 溶媒としてはエーテルが一般的。
- 各種カルボニル化合物と反応して炭素鎖を形成し、アルコールになる(ケトン・アルデヒド以外は中間体としてそれらができるがそこで止まらず2つ炭素鎖が結合する)。
- 二酸化炭素と反応させるとカルボン酸塩になる。
- この試薬に二酸化炭素を吹き込んでもよいが、一般的にはドライアイスにこの試薬を加える。
- ニトリルと反応させるとアミンにもなる。
- 反応後はカルボニル基の酸素にハロゲン化マグネシウムの陽イオンがくっついた構造になるが、酸で処理して目的化合物を得る。
ギルマン試薬[編集 | ソースを編集]
- こちらは銅を用いた有機金属である。
- 銅に炭化水素基が2つついた陰イオンとリチウムイオンからなる。
- リチウム炭化水素と臭化銅を反応させると合成できる。
- グリニャール試薬より穏やかな反応をする。カルボニル基と直接は反応しない。
- カルボニル基の炭素の隣とその次の炭素が二重結合を持つ場合、反応して2つ隣の炭素に炭化水素基をつなぐ。
- 反応後は銅に炭化水素基が1つついた有機金属が残る。
芳香族化合物[編集 | ソースを編集]
- 環状化合物で、環を構成する原子のp電子が4n+2個(ヒュッケル則)であるものの総称である。
- とはいえ、周りに付くものによってはp電子が押し付けられたり取られたりした結果、それがなくては満たせなかったヒュッケル則を満たしてしまうことがある。
- ものすごく安定である。
- 主なものとしてはベンゼンとそれを持つ化合物であるが、それだけではない。
ベンゼン[編集 | ソースを編集]
化学式:C6H6
- 六角形。
- その六角形から色々枝が出た物質がたくさん。
- 同じものがくっついていても陣形によりオルトとかメタとかパラとか呼び名がある。
- ヘビが自分の尻尾を噛んでいる夢を見て構造を思い付いたとか、思い付かなかったとか。
- その六角形から色々枝が出た物質がたくさん。
- ベンジンとは別物らしい。
- 石油の分留で得られる一部分のことだが、ドイツでは自動車のガソリンのことをBenzinという。ちなみにベンゼンはドイツ語でBenzolだが、これは英語だと「精製していない、不純物の多いベンゼン」という意味になるらしい。
- 「ベンザイン」というものもあり、ベンゼンから水素が二つ抜けた状態。当然ながらものすごく不安定で、反応中間体としてしか存在しない。
- アセチレン3分子を縮合させて作ることができる。3C2H2→C6H6という、単純な算数みたいな反応式である。
フラン[編集 | ソースを編集]
化学式:C4H4O
トリニトロトルエン[編集 | ソースを編集]
化学式C7H5N3O6 分子量:227.1
- 爆薬。通称TNT。
- 爆発のものさしとして有名。
- 特に核兵器の強さに使われる。
- 例:TNT35キロトン分の爆発。
グルコース[編集 | ソースを編集]
化学式:C6H12O6 分子量:160
- 実験で糖といえばこれ。
- すぐ焦げる。
- 覚えようと思ってもなかなか覚えられない構造式。
- しかも溶液中では3種類の構造の間で平衡状態になっている。
サッカリン[編集 | ソースを編集]
化学式:C7H5NO3S
- 一時期使用禁止になった。
- 今では制限があるが使用しても良い。
- \サッカリ~ン/
ズルチン[編集 | ソースを編集]
化学式:C9H12N2O2
- 名前が×××。
- 被っていないって事。
- 食品への使用も×××。
生体分子[編集 | ソースを編集]
糖類[編集 | ソースを編集]
- ヒドロキシ基の向きが異なる(光学異性体)だけで分子式やその基本単位は同じ。6つ炭素があるタイプのものはこんな感じ。
- 1つだけのときを単糖類といい、分子式はC6H12O6
- 2つのときを二糖類といい、分子式はC12H22O11
- これ以上くっついた状態ものを多糖類といい、分子式はC6nH12nO6n
- DNAを構成するものなんかは炭素が5つだけのものもある。
- 比較的簡単に輪を作ったり壊したりできる。
- 端のアルデヒド基による。これを酸化還元すると輪を作れなくなる。酸化還元も簡単にでき、酸化は臭素でできる。
- オクラやなめこのネバネバは多糖類によるもの。
アミノ酸[編集 | ソースを編集]
- 定義だとアミノ基を持つカルボン酸であるが、主なものは生体内の20種である。
- グリシンを除きアミノ基とカルボキシル基を結合する炭素は不斉炭素原子になっており、キラルである。
- 生体内にあるのはS(L)体である。
- 一部のアミノ酸はさらにもう1つ不斉炭素原子を持つ。
- 当然アミドにもなり(ペプチドという)、それが高分子になることもある。
- 体内で作れるものとそうでないものがある。後者は食品など外部からの摂取が必要ということで「必須アミノ酸」と呼ぶ。
- 水中では中性分子でなく、カルボキシル基が脱水素して陰イオンとなりアミノ基が水素化して陽イオンとなった両性イオンの形で存在する。
- 側鎖がどうなるかはそのときのpHによる。
- 側鎖の性質によって酸・塩基性や水溶の有無などが決まる。
グルタミン酸[編集 | ソースを編集]
- 「うま味」というと「おいしさ」のようで、色々なものが当てはまりそうだが、味覚上の定義ではこの物質のことをさすらしい。
- 昆布のうま味のもと(グルタミン酸ナトリウム)が由来。これを発見し調味料にまでしたのが、かの「味の素」である。
- 納豆のネバネバはこの重合体による。
- 発見したのは日本人。
- 「グルタミン酸ナトリウム」の発見者ということであって、グルタミン酸自体はドイツで発見されたらしい。
メチオニン[編集 | ソースを編集]
- 側鎖に硫黄を持つアミノ酸は2つあるが、その1つである。
- DNAを翻訳するとアミノ酸の列になるが、必ずこれから始まる(というかこれを形成するRNA配列がスタートの合図として認識される)。
システイン[編集 | ソースを編集]
- こちらも硫黄を持つアミノ酸だが、チオール基(-SH)を持つ。
- チオール基の酸化によってジスルフィド結合ができ、それがタンパク質の構造に影響することも。
グリシン[編集 | ソースを編集]
- 一番単純なアミノ酸にして、側鎖のないアミノ酸である。
- 側鎖がないため、鏡像異性体が存在しない。
- 等電点の基準として他の物質と比較されることがある。
- 等電点はpH7より少し低い程度。
脂質[編集 | ソースを編集]
- グリセリンとカルボン酸(脂肪酸)のエステルである。
- 縮合するカルボン酸は、生体内では多くの場合とても長いもの(高級脂肪酸)である。
- 当然ながら水とは混ざらない。
- 水酸化ナトリウムと混ぜるとグリセリンと脂肪酸塩に分解する。セッケンの合成法でもあり、体内で脂肪を分解する反応でもある。
- これで細胞を囲んでいては細胞内に水を取り入れられない。そこでアクアポリンなる蛇口を差し込んでおき、必要なとき必要なだけ水を出し入れできるようになっている。
- 界面活性剤(高級脂肪酸塩)を用いるとその疎水性の部分に囲まれるが親水性の部分もあるため、ミセルとなって水に溶ける。これが油汚れを落とす原理である。
DNA[編集 | ソースを編集]
- 生体の機能を作るために必要な設計図のようなものである。
- アデニン・チミン・グアニン・シトシン(塩基という)のいずれかとデオキシリボース、メチレン基(-CH2-)にリン酸基からなる。
- デオキシリボースとは糖類の1種だが6員環でなく5員環で、しかもヒドロキシ基が1つしかないものである。
- デオキシリボースが塩基、メチレン基が向かいになるようにつなぎ、ヒドロキシ基はリン酸基に接続する形で高分子になっている。
- アデニン・チミンとグアニン・シトシンは構造がぴったり合うため水素結合により引き合いやすい。こうして二重鎖ができる。
- 酵素によって二重鎖をほどかれたりコピーされたりするる。
- コピーするときはリン酸基側から進んでいく。片方の分子鎖はそれで問題ないのだが、もう一方は逆にくっついているため進む方向も(その分子鎖から見て)逆になるのでうまく進まない。このためDNAの断片(岡崎フラグメント)を作ってくっつけていく手法がとられている。
RNA[編集 | ソースを編集]
- DNAが設計図なのに対し、こちらは業務指示書のような感じである。
- 基本的にはDNAと同じだが、使用する糖類がリボースといってデオキシリボースの1つの水素がヒドロキシ基に置き換わっている。また塩基のうちチミンはウラシルという別のものを用いている。さらにRNAは2重鎖を作らず常に1本でいる。
- これから塩基の組み合わせによってタンパク質が合成される。合成の開始・終了もこの組み合わせが制御する。
- タンパク質の合成の指示書となるmRNA、mRNAの読み取り端末であるtRNAがある。
タンパク質[編集 | ソースを編集]
- 上記アミノ酸が重合してできた高分子のこと。
- その組み合わせによって特異な構造を持つ。
- アミノ酸配列を1次構造、水素結合などによる部分的な形状(α-ヘリックスなど)を2次構造、ジスルフィド結合などによる分子鎖の離れたところ同士の構造を3次構造、別々の分子同士が織りなすものを4次構造という。
- 結構デリケートで酸や塩基、高濃度の塩類、物理的衝撃や高温に弱くすぐに構造が崩れる。
- どこがどんな性質を持つかはそのあたりにあるアミノ酸が何かによる。機能についても同様。
- これでできた触媒がいわゆる酵素である。上記のようにデリケートな他、特定の材料しかはまらず触媒作用をもたらさない(基質特異性)。
高分子化合物[編集 | ソースを編集]
- 他の化合物が有限の長さと構成原子を持つのに対し、こっちは化学式上無限の長さを持つとされる。
- 実際はとにかく長いだけでどこかで終端が来るのだが、分子のごく一部なので大して性質に影響はないし無視している。
- 合成反応は、同じ反応を次々と起こしてつなげていくもの。そりゃ人間の手で1つ1つやるんじゃめんどくさい。
- 「連鎖反応」といって反応してできた部品はまだ高い反応性を持つから次々と反応するものと、「逐次反応」といってできたものは反応性に乏しいが反応する相手がいるから反応できるものとに分かれる。
- 連鎖反応の開始反応は不対電子を持つ中性分子・陽イオン・陰イオンのどれかをつくるもの。
- ほとんどが有機化合物由来。無機高分子はあまりない。
ポリエチレンテレフタレート[編集 | ソースを編集]
- 略称をPETという。
- ↑で予想は付くが、ペットボトルの原料である。
- エチレングリコールとテレフタル酸で作られる。
ナイロン[編集 | ソースを編集]
- 文字通りナイロン繊維の原料である。
- テトラエチレンジアミンとアジピン酸でできる6,6-ナイロンとε-カプロラクタムからできる6-ナイロンが有名。
シリコーン(ケイ素樹脂)[編集 | ソースを編集]
- 第2の有機物と言われることがある。
- それでも、ベンゼン環に相当するシリコーン化合物は聞いたことがない。
- 文系がシリコンと聞いて連想するのはむしろこちらだが、正しくは「ー」を忘れてはならない。
- 「シリコーンオイル」は一般にはシャンプーなどに使われているものというイメージだが、化学実験をやる学生にとってはオイルバスである。
塩(中和化合物全般)[編集 | ソースを編集]
- 「しお」ではなく「えん」と読む。
- 酸由来の陰イオンと塩基由来の陽イオンがイオン結合した化合物の名称。
- ちなみに酸(H+)と塩基(OH-)は中和して水(H2O)となるらしい。
- 水溶性のものから不溶性のものまで様々。
- 不溶性の塩で有名なのは硫酸バリウム(胃の造影剤として飲まされるあれ)
- 関連項目
硫酸バリウム[編集 | ソースを編集]
- 水に溶けない白い物体。
- 検査のための造影剤に用いられる。
硫酸マグネシウム[編集 | ソースを編集]
- こちらは水に溶ける。
- 「にがり」の成分の1つ(塩化マグネシウムよりかは少ないが)。投入を凝析して豆腐を得る。
- 有機合成では含有する水分を除去するのに用いられる。
- 少量の水が入っていると固まる。逆にいえば中に入れても粉のままだったらろ過や蒸留をして生成物を得てもよいことになる。
炭酸水素ナトリウム[編集 | ソースを編集]
- 通称「重曹」。
- 「重炭酸ソーダ(曹達)」の略。
- ソーダとはナトリウム(sodium)のこと。
- 炭酸飲料をソーダと呼ぶ由来である。重曹に酢をかけると、弱酸の遊離で二酸化炭素が発生する。昔は炭酸水をそれで作っていた。
- 炭酸飲料の作り方は変わったが、この原理そのものは今も身近である。バブとかきき湯とかの入浴剤は、固体のカルボン酸と重曹を固めてあるため泡が出る。
- 「重炭酸ソーダ(曹達)」の略。
- 加熱すると、炭酸水素ナトリウム2分子が、炭酸ナトリウム・二酸化炭素・水各1分子になる。
- 高校化学の範囲内で最も複雑な工業プロセス、アンモニアソーダ法(ソルベー法)の最終工程。炭酸ナトリウムはガラス原料などに使う。
- 料理ではベーキングパウダーとして使うが、これも「加熱でガス(二酸化炭素)が出る」ことを利用したもの。
- 「普段料理をしない芸能人に料理をさせる」類の番組では、塩と重曹を間違えるのが定番。塩の感覚で煮物や炒め物に重曹をばさばさ使うと、二酸化炭素が泡立ち、後に独特な苦みのある炭酸ナトリウムがたっぷり残るので、食えたものではない料理が出来上がる。
塩化カルシウム[編集 | ソースを編集]
- 通称「塩カル」。
- そこらに放置すると空気中の水分を吸って溶けていってしまう(潮解)。
- この性質が乾燥剤として役立つ。化学の授業では、中性なので気体が酸性でも塩基性でも使えるが、アンモニアだけは錯体を作ってしまうのでダメ、というところまで必ず覚える。
- 北国の山道で道端に積んである融雪剤はだいたいこれ。
- 海水に含まれるのでありふれた物質だが、陸上で鉱物として出てくるのは特殊な環境に限られる。
- 南極でとれる「南極石」はこれの六水和物。塩でありながら融点が極めて低く、「室温で融ける石」として鉱物マニアに人気がある。
- アンモニアソーダ法(炭酸水素ナトリウムの項参照)の副産物で出る。
その他無機化合物[編集 | ソースを編集]
シュウ酸[編集 | ソースを編集]
- カルボキシル基が2つ連結した構造をしている。
- 大気中では6水和物が安定。ただしそれで正確な水溶液を作ることが難しくなったりはしないのでご安心を。
- 下記の通り、潮解しやすい水酸化ナトリウム水溶液の濃度滴定に用いられる。
- 還元剤として働き二酸化炭素になる。これを用い酸化還元滴定にも用いることができる。
- 尿路結石の原因物質。
アンモニア[編集 | ソースを編集]
- 臭いガス。
- 汚いトイレはアンモニア臭。
- いわゆるトイレの臭いはこのほか誘導体のアミン化合物(インドール・スカトールなど)も原因。
- 毒性があるので危険。
- イメージする(うんこのような)臭さというよりかは鼻をツンと刺す感じ。
- 汚いトイレはアンモニア臭。
- 世界に変革をもたらす凄い物質。
- ハーバー・ボッシュ法で生産される。
- 世界を一変させた革命的な技術。
- 肥料と火薬が大量生産可能になった。
- 膨大な人間を生かし、殺してきた。
- 窒素は分子結合が非常に強くそれで化合物を作れなかった(やるとしたら土壌中の菌の触媒反応とか雷みたいなものすごいエネルギーが必要)。しかしこの方法では水素と窒素を混ぜて酸化鉄(要は鉄さび)を使って少し高温高圧にすれば簡単に結合が取れてアンモニアにできるということ。
- 普通に分子を引きちぎると1129 kJ/molのエネルギーが必要だが、触媒のおかげでほとんどエネルギーがいらなくなっている。
- エネルギー源としても利用される。
- ロケットの燃料になったこともあった。
- 水素貯蔵の手段としても注目を集める。
- 窒素と水素の化合物。(NH3)
- うんと寒いときは液化してる。
- 陽イオンと言うと金属由来のものがほとんどだが、この化合物は珍しくも水素イオンを付加して陽イオンになれる。
- 塩基性ではあるのだが、もっと強い塩基で水素を取ってアミド塩になる。こいつも強い塩基。
- 酸素で酸化すると窒素酸化物になる。
- 次亜塩素酸で酸化するとクロラミンという有毒物質になる。こいつは叩くだけで爆発する凶暴なやつ。
- プールで目がしみたり赤くなるのはこのクロラミンが原因だとか。次亜塩素酸は消毒剤だがアンモニアはどこから来たのかと考えるとプールに行きたくなくなる。プールでするのはやめようね!!
まぁ筆者も人のことは言えないんだが…
- プールで目がしみたり赤くなるのはこのクロラミンが原因だとか。次亜塩素酸は消毒剤だがアンモニアはどこから来たのかと考えるとプールに行きたくなくなる。プールでするのはやめようね!!
- 昔、虫刺されには患部に小便をかけるとよいだなんていうことが言われていたが、これはこの成分によるもの。しかし酸性の毒を持つものにしか効果がなく中性のハチ毒には効かない。おまけに細菌感染するため逆効果なんだとか。
窒化ホウ素[編集 | ソースを編集]
- ウルツァイト型窒化ホウ素は非常に硬い。
- ダイヤモンドより硬い説もあるし、ダイヤモンドに準じる硬さって話もある。
- 硬度の測定基準によって違うっぽい。
- ダイヤモンドより硬い説もあるし、ダイヤモンドに準じる硬さって話もある。
- ウルツァイト型はダイヤモンドっぽい性質だけど、普通の窒化ホウ素は黒鉛っぽい性質。
- 要するに炭素の同素体と窒化ホウ素は似たような感じ。
窒素酸化物[編集 | ソースを編集]
- いわゆるNOx。
- 大気汚染で問題視されるやつ。
- 21世紀になってからはCO2やPM2.5の話題が増えてあまり聞かなくなった。
- 実はオゾン層を壊してたのは、フロンより一酸化二窒素(N2O)の方が主要原因だった。
一酸化窒素[編集 | ソースを編集]
- アンモニアを酸化すると初めにできる気体。
- 無色透明の気体である。
- 銅を薄い硝酸で酸化するとこれが発生する。このとき銅が溶けている液は薄い青色になる。
- 硝酸の工業的製法・オストワルト法のプロセス途中でできる物質。
- アンモニアを酸化してすぐと、二酸化窒素を水溶した後にできる。後者は再利用する。
- 不対電子をもつため、磁性を持つと考えられる。
二酸化窒素[編集 | ソースを編集]
- 一酸化窒素は容易に酸化されてこの物質になる。
- 赤褐色の気体である。
- 銅を濃硝酸に溶かすとこれができる。このとき銅が溶けている液は濃い緑色になる。
- オストワルト法では、これを水に溶かして硝酸を得る。
一酸化二窒素[編集 | ソースを編集]
- マイナーだが温暖化の原因。しかも二酸化炭素より温室効果が大きい。
- 吸うと顔が引きつって笑っているように見えるため、笑気ガスと呼ばれる。
- 歯科手術で麻酔として使われる。
- 亜酸化窒素とも呼ばれる。
- ワイルドスピードで有名になった「NOS」の成分はコレ。
- 高温化では2N2O→2N2+O2に分解するので、その酸素を使う。
硝酸[編集 | ソースを編集]
- 王水の構成要素の一つ。
- 硝酸には溶ける銀は、意外なことにそれより強いはずの王水には溶けないらしい。
- 硝酸銀と言えば写真の感光剤。
- 小学校で言うと下学年かつ中学年の人のこと。
- 賞賛は浴びてもいいが、これは浴びたら危険である。
- 爆薬や狭心症の薬の原料。
- 発生する一酸化窒素が血管を広げるためだそう。
- これを銅に加えたときの反応式は係数が煩雑で覚えづらい。
- なぜか希硝酸のときと濃硝酸のときでは反応が違う。希硝酸+銅では一酸化窒素が、濃硝酸+銅では二酸化窒素が発生する。
- さらに、反応そのものも他の酸と違う。塩酸や(薄い)硫酸は強酸性(水素イオンを還元するだけ)だが、これは酸化反応(硝酸イオンも還元される)。
水酸化ナトリウム[編集 | ソースを編集]
化学式NaOH 分子量:40
- 強アルカリといえばこれ。
- 塩酸と混ぜると食塩と水になる。
- 劇物と劇物を足したら、普通になった。
- 塩も水も危険と言えば危険。
- いわゆる苛性ソーダ。
- 子供の頃、火星ソーダだと思ってた。
- 食品添加物。
- 直で食べたら死ぬけど。
- 添加物として使った場合も、最終的には全て中和・除去することが定められているので、原材料として表示しなくてよいというルールになっている。
- わかりやすい使用例としてはミカンの缶詰がある(薄皮はむいているのではなく、アルカリで溶かしている)。
- 日本は水酸化ナトリウム輸出国。
- 容器から取り出して放置すると空気中の二酸化炭素を吸収して炭酸ナトリウムになる。水溶液も同様。
- このせいですぐに中和滴定に用いることができない。先にシュウ酸で正確な濃度を調べておく必要がある。
- 実験室の定番中の定番。
- 手についたら・・・以下ry(
酸化ケイ素[編集 | ソースを編集]
- シリコン半導体が発達したのは、これの特性が優れていたおかげでもある。
- まあ、ガラスも砂もこれでできているようなものである。
- 多くの場合二酸化ケイ素を指すが、一酸化ケイ素もある。
一酸化ケイ素[編集 | ソースを編集]
- 一酸化炭素と同じくオクテットを満たさないか電荷分離をした構造を持つ。
- 星間物質として見られる。
- 地球上では光学機器の調整としてコーティングするために用いる。
二酸化ケイ素[編集 | ソースを編集]
- 酸化ケイ素と聞いてメジャーなもの。上にあるのもほとんどこれに関するものである。
- 上述の通り半導体やガラスの原料でもある。
- ちなみにケイ素単体は導体である。
- 融点が1,713℃と非常に高い。
次亜塩素酸[編集 | ソースを編集]
- これが溶け込んでる水は消毒に使われる。
- 次亜塩素酸水。
- 溶け込んでるって言っても次亜塩素酸を水に入れて作るわけじゃない。
- 食塩水やら塩酸を電気分解するとできる。
- そもそも次亜塩素酸だけ分離しようとすると一酸化二塩素になっちゃって無理。
- 次亜塩素酸ナトリウムとは別物。
- 一緒扱いすると危険。
- アルコールが使えない場合の消毒はだいたい次亜塩素酸水。
- ってことは、イスラム圏じゃ次亜塩を使いまくってるんだろうか。
- ゴマに使ってはいけない。
- なんか知らんけど注意書きに書いてある。
- ゴマに含まれる油が燃焼して危険…というわけではなく、黒ゴマを漂泊して白ゴマとして売る詐欺が横行したから。やはり人間は金のこととなると本気になる。
- 酸素の数が少ないほうから順に次亜塩素酸→亜塩素酸→塩素酸→過塩素酸。
過マンガン酸カリウム[編集 | ソースを編集]
化学式KMnO4 分子量:?
- 実験室最恐の化学物質。
- 紫色がグロい。
- 有機化合物と混じったら・・・以下ry(
シアン化カリウム[編集 | ソースを編集]
- 青酸カリのこと。
- 炭素が含まれてるけど無機物扱いされるやつ。
- 江戸川コナンがペロっすることで有名。
- 致死量的にはギリセーフ。
- だからって真似してはいけない。
- よくよく考えたら、床に落ちてる粉を舐めるって毒物関係なく相当やばい。
- 致死量的にはギリセーフ。
- 一時期、自殺と言えば青酸カリだった時代もあったらしい。
- ちゃんと有用な工業用物質。
- だいたい金属関連か安定剤として使う。
- 倉敷市で大量に生産されてる。
- シアン化ナトリウムと比べると生産量は少ない。
- カルボニル化合物と反応させると、アミンやカルボン酸の原料となる。
酸化鉄[編集 | ソースを編集]
- いわゆる錆。
- 鉄鉱石はだいたいこれ。
- 意外に種類がある。
- 6種類くらいだっけ。
- 血が赤いのは、酸化鉄の色。
三酸化二鉄[編集 | ソースを編集]
- 赤錆。
- ただ、結晶化すると黒くなる。
- ベンガラと言って、赤い顔料になる。
- 食品着色料としてはコンニャクとバナナの果柄にだけ使用可。
- 近江八幡名物、赤コンニャク。
- バナナの柄に着色して何の意味があるのか。そもそも着色してるの?
- 上述の通り、アンモニアの工業的合成法の触媒である。
- 水中で通電すると下の黒さびになるらしい。なんかそういうことをする会社の広告が千代田線にあった。
四酸化三鉄[編集 | ソースを編集]
- 黒錆。
- 磁石になる。
- 伝書鳩のくちばしの中にもある。
- 中華鍋が黒いのは黒錆の色。
- チタン製とかだと、黒錆じゃなくてただのカラーリング。
- 南部鉄器なんかもそう。
- 赤さびはもろいが黒さびは強い。つまり上述のように水道管を黒さびでコーティングすると壊れにくくなる。鉄棒にも同様のことがしてある。